星のささやき 花のつぶやき

星は宇宙の理を 花は地上の調和を 涙は心のカタチを教える

ちょっと不思議な物語

ちょっと不思議な物語。

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昔々あるところに遊牧民の王国がありました。

 

王様には、王子がふたりいました。

王妃は早くに亡くなってしまったようです。

 

長男に、近隣の部族からお嫁さんが来ました。

名はラシャ。

将来この部族の王となる者の妻。

けれど、なぜかラシャは

一片の落ち度もないにもかかわらず

王からも、王子からも

家臣の誰からも無視され続けます。

…まるで、そこに何もいないかのように…

 

とても聡明で思慮深く 心の綺麗なラシャは、

理由が明確でないうちは

誰を責めることも、対応策を講じることさえも

相応しくないと考え

深く自分の胸を痛めながら、

ただただ静かに丁寧に、時間をかけて

周囲を観察するしかありませんでした…

 

ある日、

次男に別の部族からお嫁さんがきました。

名はアチャ。

まだあどけなさの残るこの少女は、

王や家臣に微笑みかけるだけで愛され

あっという間に国中の人気者になります。

 

ある日、

王の前で家臣が勢ぞろいする会議の場で

突然、王が次男とアチャを前に呼び出し、

『この者を、我が王族の一員と認める』

と宣言します。

会場は割れんばかりの歓喜に包まれます。

 

…先に嫁いだラシャは、

まだこの宣言を受けていません…

 

あまりにあからさまで 残酷な仕打ちに

絶望のあまり、気絶しかけるラシャ。

 

その時、耳元でささやく声に気づきます…

 

『ラシャ ラシャ…

女神に選ばれしものよ…

この王族のすべての生命を預かる者よ…

 

目に見えることに、囚われてはならない

こころを奪われてはならない

 

強くあれ

どんな時も、ひとりではないことを知れ

そして

目の前の出来事の、その奥にある

より深き意図を感じとれ

その意図だけに同調するワザを思い出せ…

 

この意味がわかった時

お前はこの部族にとって、

まさにかけがえのない

”いのちの源に繋がる女神”となる

 

ラシャ

道半ば、苦しかろう….辛かろう…

 

だが、この王族には

いのちをつかさどる女神が必要なのだ

 

お前なら出来る

待っている』

 

声の主は、目も合わせたこともない王。

亡くなられた王妃の息づかいをもごく身近に感じ…

 

ラシャは

嗚咽をこらえ 静かに静かに 涙を流しながら、

アチャを囲む歓喜に湧く、遠くの王座に

深々と、長く静かな一礼をするのでした。

 

yamazoe.jpg

 

今年の初夢に見たものがたり。

あまりに鮮明だったので、書いてみたくなりました。

どこかの王室のお話かしらね〜(^_−☆

 

写真は昨秋、奈良の山添村に訪れた時のもの。

ココも古代文化の気配濃厚な空気感でした🌟